フリーランスエンジニアなら見習うべき?日本に働きに来るエンジニアとは?
フリーランスであるならば言うまでもなく、ITエンジニアであれば誰でも外国で働くことを一度は夢見た事でしょう。
世界に名だたるIT企業が集まるシリコンバレーのあるアメリカは勿論、Linuxが生まれたフィンランド、Skypeが生まれたエストニアも魅力的な選択肢です。
特にエストニアはeストニアとも言われているくらい、国を挙げてIT技術と技術者の育成に励んでいます。
しかし、日本に働きに来る外国人が多いのも事実です。
一時よりは国力が衰えたとはいえ、アジアの他の国からすると日本で働く、と言うのは非常に魅力的なのです。
という事で、今回は日本に働きに来る外国人エンジニアについて解説したいと思います。
彼らを知る事で、外国で働きに行くためのスキルについてのヒントになるかもしれません。
日本に働きに来る外国人はどこから来た人が多いのか?
日本は世界的に見て非常に保守的な国ですが、近年のグローバル化の影響もあり、外国人の数も種類も非常に多くなりました。
とはいえ人種のるつぼと言われているアメリカや、昔から移民受け入れに積極的だった欧州に比べると、外国人の数はまだまだ少ないですし、業界によって出身国は偏りがあります。
では、日本のIT業界は何人が多いのでしょうか?
韓国
距離的な近さもあるのか、日本に働きに来る韓国人は昔から非常に多いですが、それはIT業界でも同じ事です。
近年政府間の関係は冷え込んでいますが、韓国人にとって日本で働く事は自国で働く以上に魅力的な選択肢なのです。
それもそのはずで韓国で幸せな社会人になるには、公務員になるかソウル大学を卒業して三星や現代のような財閥に入るくらいしかほぼ無い、と言われているくらいです。あとはプロサッカー選手や俳優になるくらいです。
おまけに三星や現代のような財閥は朝から晩まで働かせられます。
日本で言うならば、公務員になるか、東大に入って三菱や三井に入らなければ幸せになれない、と言われているようなものです。これは韓国だけではなく、メキシコなども似たり寄ったりらしいとの事です。
しかし、日本はそこまでではありません。
高卒でもそこそこの生活が出来ますし、大卒であれば真面目に働けばそれなりに給料も上がりますし、転職もそこまで難しくはありません。(そんなことは無い!と語気を荒げる人が沢山いますが、それは社会人になって勉強やスキルアップを辞めた努力しない人なので、そういう人の意見は無視しましょう。)
中国
近年急速に成長している中国ですが、日本に働きに来る中国人は非常に多いです。
韓国人と同じような理由で来る人も多いですが、それ以上にキャリアアップととらえている人も多いです。
つまり日本で働いた後、アメリカ等に移住するのを目指している人も多いです。
正負に負けず劣らず、大きな野望を持って行動に移している人が多い印象です。(誉め言葉です。この点に関しては日本人も見習うべきです。)
ただ、怠惰なうえに低スペックな人も中にはいます。
中国語と日本語は勿論、英語や韓国語も出来るマルチリンガルな人も多いので、かなり高給を取っている人も多いです。
とはいえ、バイドゥ・アリババ・テンセント。所謂BATに代表されるような中国のIT企業も急成長しているので、筆者自身はこれから少しづつ日本で働く中国人は減っていくのではないかと思います。
東南アジア・インド・台湾
インドや東南アジア、台湾から日本のIT企業に働きに来る人もそれなりに多くいますが、一刻当たりの数は韓国や中国ほどではない、という印象です。
彼らも中国や韓国のような事情がある人も少なくないですが、どちらかと言うと、日本が好きだから、と言う理由の人が多いです。
日本の治安の良さや清潔さ、食べ物の美味しさや発達した社会インフラ等は非常に魅力的との事です。
欧米諸国
経営者層以外ではあまり見たことがありません。
理由は単純で、被雇用者の一技術者レベルであれば、アメリカやヨーロッパの会社で働いた方が給料も良いですし、得られるスキルも大きいです。
ただoracle社のラリー・エリソンのように日本が好きな人は何故か多く、時たま日本に来て講演会で講演をする、と言う働き方をする人は少なくないと思います。
中南米・アフリカ・オセアニア
経営者層。被雇用者レベルでも、日本のIT企業では見たことがありません。全くいないわけではないと思いますが。
ブラジルやエジプト、フィジー出身のエンジニア等、日本ではあまり聞いたことがありません。
恐らく理由としては、距離的な部分や飛行機事情があるからでしょう。
中南米の人から見ればブラジルやアメリカ、アフリカなら南アフリカやヨーロッパ、オセアニアならオーストラリアやニュージーランドに行きがちです。
日本ははっきり言って遠すぎるのです。
オセアニアなら直線的な距離は遠くありませんが、日本から直通便があるのはオーストラリアやニュージーランドだけで、幾つか飛行機を乗り継ぐ必要があり、交通費が高くなります。
日本に働きに来る外国人エンジニアのスペックは?
日本のIT企業に働きに来た外国人、と言うと日本語ペラペラで兎に角高スペック、という印象を抱く人は少なくないと思います。
では実際はどうなのでしょうか?一つずつ説明していきます。
日本語
日本に働きに来るぐらいなので、当然みんな日本語は出来ますが、ペラペラと言う人はそこまで多くありません。
大体の人はリスニングには問題ありませんが、たまに単語が抜けたり、発音や文法に難がある人が多いです。また、そこに関して大して気にしている様子はありません。日本人のように細かい文法や発音が合っているを気にする、等という事はまずあり得ません。外国から来たんだからしょうがないだろ?とでも言うように堂々としています。
ただ、韓国から来た方はかなり日本語のレベルが高い人が多いです。発音は相変わらず少し癖がありますが。
韓国語は日本語と文法が似ている事が原因として考えられます。
人間性
人間性に関しては皆さんそこまで癖が無いです。
中国人は声が大きくてマナーが悪い、などと言う人がいますが、少なくとも日本のIT企業に働きに来る人は寧ろかなり大人しく礼儀正しいです。日本の下手な新入社員の方がよっぽどマナーも悪ければ礼儀もなっていません。
外国で働くという事は困難であろうことを覚悟しているのか、温厚且つ我慢強い人が多いイメージです。
ただ、日本文化固有の「空気を読む」「オブラートに包む」という文化は共感できないらしく、また理解する気も無いので、誤解する人も多いかもしれません。
「わかりません」「私はそんなこと聞いてません」「私の仕事ではないので知りません」等、はっきり言ってきます。
ただ彼らは決して悪気はなく、文化が違うだけです。
自分の権利や義務を主張しているだけです。
スキルレベル
外国語に働きに来るぐらいなので、プログラミングのスキルレベルはかなり高いです。
また、知識の取得にも非常に貪欲です。
インド人は日本の九九を十三までやるくらいなので、計算能力や暗記の能力が非常に高いです。
また、韓国や中国に関してはまさに戦争とも言うべき受験戦争を経験してきた位なので、勉強と言う物にそこまで抵抗が無い上に自頭も鍛えられています。
東南アジアから日本のIT企業に働きに来る人は家柄が良い人が多いので、小さいころから英才教育を受けてきたからか、かなり知的な人が多いです。
担当工程
担当工程としてはプログラマーが圧倒的に多く、次にテスターが多く、稀にマネージャーやヘルプデスク、というイメージです。
よって、開発系の現場に外国人エンジニアが多くいます。
また、JavaからPython、Rubyなど、様々なプログラミング言語の現場に外国人エンジニアが活躍しています。
外国に働きに行ける。その代わり外国人に仕事を取られるかもしれないというのを忘れないで。
彼らを見ていて、つくづく感じるのがITの需要の高さと、外国に働きに行く事が現実な選択肢であるという事です。
勿論プログラミングや現地の言葉の勉強は沢山しなければいけません。
しかし、世界中どこでも仕事が出来るので、夢が広がります。
ただ注意しなければならないのが、油断して今の立場に胡坐をかいていたらあっという間に彼らに仕事を取られてしまう、と言う事です。
これはITに限った話ではありません。
そういう点においては、常に環境を変え続け、自分を追い込めるフリーランスのITエンジニアは他の職種に比べて非常に有利な立場です。