フリーランスエンジニアに計画性のあるキャリアプランは必要か?
2021/11/03
フリーランスは個人事業主です。個人事業主にキャリアプラン、と言われてもちょっと想像つかないですよね。
八百屋やラーメン屋などの店主にキャリアプランなんて意識している人は稀でしょう。何より、IT業界は人材の需要がありますし。よほどのことが無い限り人材の供給過多になる事はあり得ないでしょう。
では、フリーランスのITエンジニアはキャリアプランなんて考える必要あるのでしょうか?今回の記事ではその点について追及していこうと思います。
答え
ずばり、必要です。おまけに会社員と違って全て自分で考え、適宜状況に応じてプランに修正を加えなければいけません。
会社員、それも大企業の会社員なら会社が用意してくれるので、とりあえず頑張ってそのレールを走り続ければ良いです。
キャリアプラン、と聞くと会社員などの雇われの人間が考えなきゃいけない事、と思われがちですが、本来働いている人間は誰1人の例外なくキャリアプランと言う物を考えなければいけません。寧ろ個人事業主だからこそ考えなければいけません。
先程言及した職業の人たちも勿論本来考えなければいけません。厳密な意味で一生同じ仕事で食べていける人など多くありません。
よって、このブログで奨励している資格の取得についても、やみくもに取るのではなく計画的に勉強をし、取得する必要があります。
なぜ必要?
それは、需要以外に、職業には適齢期があるからです。
単純に人手不足、と言っても様々な要因があるのです。ただ単に人気が無い、応募が無いからその仕事が人手不足に陥るわけではないのです。
能力が足りない場合もあれば、我慢強さであったり、年齢等もミスマッチの要因の一つになります。
つまり能力があってやる気もあっても、年齢を重ねていればそれだけでお払い箱になる可能性があるのです。
プロスポーツ選手やモデルのように、自分自身の体や健康を資本にする職業でなくてもこれは当てはまります。
ヘルプデスク
ヘルプデスクの仕事はどんなに長くても40歳まででしょう。それ以上の年齢の人はあまり見たことがありません。プロ野球選手と同じくらいなうえに年俸は何百分の一以下なので、厳しいですね。
理由としては、ヘルプデスクの現場の平均年齢が若いからでしょう。大体ヘルプデスクはIT業界の初心者が経験する仕事です。
つまり、上司や現場の長も若い場合が多いです。ここで実績を積んでもっと別な部署や高度な仕事を始めます。
自分よりも年上の部下に指示をする、と言うのは命令をされる部下よりも命令をする上司の方が気を使う物です。また、自分よりも10も20も年が下の社員しかいない環境は思ったよりもやりにくく、中々馴染めません。
そこまで気を使わないで一緒に仕事が出来る人が何人もいるのに、わざわざ気を使わなければならない年上の部下を迎え入れようなんてもの好きな人はそうそういません。
キッティングやテスターなどのITエンジニア初心者が経験する現場も同じような物です。
プログラマー
現在プログラマーは少々供給過多気味で一生続けるにはリスクがありますが、どのみち景気が良くなって、現場からの求人が増えてもそれは変わりません。こちらもプロジェクトリーダーにでもならない限り、せいぜいが40歳くらいまででしょうか。
理由はヘルプデスクと同じで現場に若い人が多いので、年齢が高い人を雇いたがらないのです。
一生プログラマーとして食べていくためには、複数のプログラミング言語が扱え、尚且つコーディング能力にも優れ、人格も円満と、かなり高いハードルが求められます。
確かにフリーランスエンジニアは実力を高め続けないといけないとはいえ、あまりにも現場を逃すリスクが大きすぎます。また、そもそも複数のプログラミング言語を習得するのはかなり難しいです。年齢を重ねてから新しいプログラミング言語を取得するのもかなりタフな事でしょう。
計画性が無いとどうなる?
単純に、年収が下がる上に技術経歴に空白期間が出来ます。
どちらも有り難い物ではないでしょう。空白期間にしても、仕事はたまに休むから良いものであって、あまりにも長く休むと金銭的にも精神的にも追い詰められます。
また、空白期間はあまりにも長くなるとどんなにスキルや良い資格があったとしても再就職にかなり不利になりますし、年齢を重ねれば重ねるほど、その影響は顕著になります。
また年収が減ったのに休みばかり増えたら、知り合いや家族にも馬鹿にされたり、自尊心が傷つけられます。
どう計画を立てる?
全く考えていない、考えたことも無い、という人がどの位いるかわかりませんが、どちらにせよそしたら考えないといけません。
特に上記の仕事についていて、次の仕事にたいしてのビジョンや、やりたい仕事をするための準備が出来ていない人は早急にキャリアプランを立てる必要があります。
残念ながら時は止まってくれません。ぼやぼやしていたらあっという間に35になって結婚のチャンスばかりかキャリアを上向かせる最後のチャンスも逃してしまいかねません。
目標を決める
以前書いた就活の記事にも記載がありますが、まず人生の目標を決めましょう。
一生安定して暮らしたいのか、大金持ちになりたいのか、それとも家族との時間を大切にしたいのか。何でも良いです。
日本人には苦労が美徳、等という(間違った)認識がいまだにまかり通っています。そんなものは忘れて、自分が何をしたいか、純粋に考えてみましょう。
どんなエンジニアになりたいかを考える
目標が決まったら、どんな働き方のエンジニアになりたいかを決める必要があります。
ITエンジニアと一口に言っても千差万別です。
上の例で言えば、一生安定して暮らすには最近設立されたデジタル庁のような電子関連の公務に関する仕事をするエンジニアになるべきですし、大金持ちになりたいのであれば経営者や企業に働きに出るような働き方、家族との時間を大切にしたいならクラウドワークス等で仕事を請け負ったり、デザイン等のようにフルリモートで仕事が出来るような技術も手に入れ、仕事を目指すべきでしょう。
目的が違えば、働き方も人によって多かれ少なかれ違いが出てくるはずです。
模倣する
どんな働き方のエンジニアになりたいかが決まったら、同じような働き方をしているエンジニアと同じ道をたどりましょう。
もし知り合いにいなくても、書籍やセミナーなどで、どうやったらそうなれるかの情報は手に入ります。
直ぐにその願いを叶えるのは無理でしょうが、努力をしながら段階を踏んで徐々に近づくことは可能です。千里の道も一歩からです。
複業する
体力的にはきつくなりますが、今やっている仕事と平行する、若しくは2つ仕事をこなしてエンジニアの働き方を複数試す、という方法もあります。
収入も大幅に上がりますし、より確実に自分の夢を叶える事も出来ますので、メリットもかなり大きいと思います。
先程も書いたように、体力的にきつくなるのでこれが出来る人はかなり限られますが、もしこれが出来ればかなり効率的にキャリアアップ出来るようになります。
個人事業主だからこそ
誰も助けてくれない、教えてくれない個人事業主だからこそキャリアプランは綿密に構築すべきです。
しかしフリーランスエンジニアの場合、余計なしがらみが無い分、真に自分にメリットがあるキャリアプランを考える事が出来ますし、実現する事も出来ます。