特報!2021年衆院選後を通して見えたフリーランスエンジニアの展望
2021年の衆院選が終わり、結果は知っての通り、自民党が多少議席を減らしましたが、絶対安定多数となる数の議席を獲得して圧勝しました。
一時は過半数すら割り込むのではないかと言われていましたが、結果的に自民党の強さを知らしめましたね。
という訳で今回は衆議院選を通して見えた今後のフリーランスエンジニアの展望を解説したいと思います。
結論から言うと…
結論から言うと、自公が圧勝し、それも自民党が絶対安定多数の数の議席を獲得した事でフリーランスエンジニアの見通しは暫くは明るそうです。
フリーランスエンジニアは個人事業ですので、政治や経済の影響を受けやすい業種の1つになります。
何故こんなことが言えるのか、1つずつ理由を上げていきたいと思います。
そもそも自民党が勝ってくれないと困る
まず言っておかなければならないのが、特にフリーランスは自由主義の国でなければなった意味がありません。平等主義では旨味がありません。
自民党は自由主義です。つまり失敗したら収入は落ちるけど、成功したら金持ちになって豊かになれるよ、という思想です。フリーランスエンジニアの思想に共通するものがありますよね。
対して左派政党が掲げる平等主義と言うのは、失敗してもそこそこ豊に出来る、でもその代わり成功して収入が増えたら色んな名目で税金と言う名でお金をかっさらって他の人に分配しますよ、と言う物です。
共産党の候補が自由で平等な、豊かな社会とか言っていましたが、はっきり言ってこんなのあり得ない事です。右を見ながら左を見ろ、と言っているようなものです。
世の中の貧乏人が皆おしんみたいな健気な人ではありません。寧ろ自助努力せずに、貧乏と言う名のぼろぼろの玉座に寝転がって怠けている人の方が多いのが現実です。
そんな人のためにフリーランスと言う不安定な立場で頑張りたいかと質問されたら、答えを聞くまでも無いと思います。
基本的にフリーランスは自由主義でこそ旨味があります。(とはいうものの、それでも日本の自由主義は欧米の自由主義と比べると平等主義的な特徴が散見されます。)
途中経過は白熱、結果は圧勝と言う絶妙さ
今回の選挙で特徴的だったのは、途中経過はかなり白熱しましたが、結果的には自公の圧勝、と言う結果に終わった事です。
参院補選では自民と野党の一勝一敗でしたし、横浜市長選挙等の主要都市の直近の知事選や首長選挙に至っては自民党の全敗でした。
おまけに敗北した静岡は伝統的な保守王国、つまり自民党の地盤ですし、横浜市は前総理の菅総理のお膝元でした。
世論調査では自民党が継続的にダブルスコア以上の差を付けていたとはいえ、上記の結果だけ見れば悪夢の左派政権が再来するのではないかと本気で危惧した人も少なくないかと思います。
しかし、終わってみればこの絶妙さは良い効果を生むのではないかと思います。
自民党はこれまで以上に納得のいく政策とその説明、そして発信をしなければならない、という危機感が芽生えたと思います。
場当たり的な政策やその場の批判をかわすだけの政策ではなく、長期的な目線に立った政策の立案と実行という、一種の当たり前の事の必要性を自民党の幹部に痛感させてくれたのではないでしょうか?
そして絶対安定多数を自公併せてではなく、自民党単独で獲得できたので、邪魔されることなく粛々と政策を遂行できます。自民党は経験もありますし、経済にも強い人が多いので、特に経済に関してはこれからかなり上向くと思います。
冷や飯組の圧勝
直近の総裁選で冷や飯を喰らった菅、小泉、石破、河野の4人が圧倒的な強さで再選を果たしたことで、自民党の各派閥の勢力が更に均衡し、多様な意見を戦わせられる環境が整ったのも良い事だったと思います。
小泉に関しては、政策の立案能力や思想に関しては首をかしげざるを得ない点が少なくありませんが、一旦これに関しては置いておきます。
自民党の強さの根源であり、最大の特徴が派閥です。この派閥がそれぞれ違う考え方や思考を持っているからこそ、普段から政策の立案能力や説明能力が鍛えられる、と筆者はみています。(勿論、権力闘争に腐心してしまう、という難点もあるとは思いますが…。)
この4人が再度存在感を示したことで、自民党内で様々な意見を戦わせることが出来る、と筆者は期待しています。
野党共闘の大失敗
今回の選挙で最大野党の立憲民主党は歴史的に対立関係にある共産党と言わば禁断の悪魔合体をし、政権交代を目指しましたがどちらも議席を1割から2割ほど減らす大惨敗を喫しました。
また、共産党だけでなくれいわ新撰組などの極端な主張をする極左のポピュリズム政党とも共闘したことで、極端に左傾化してしまいました。
立件民主党としては今まで共闘してこなかった分、左派野党の数字を全部足せば政権交代できるという腹積もりだったのでしょうが、結果的に穏健左派から逃げられてしまいました。
最大の援助団体である日本労組の連合から批判された事からしても明らかです。
彼らがもし過半数を取って政権交代を成功させたら、高収入者に高い税率をかけたり労働という行為に高い制約をかける事で長期的に日本経済を低迷させる事になったと思われます。
この選挙を通して、「単純な数合わせのマジックや大衆迎合的で安直な考えの政策ではなく、根拠がしっかりとしたまともな政策や論争をしなければならない」というこれも野党にとっての当たり前の事に気づくきっかけをくれたと思います。
まあ、足を引っ張った張本人の共産党の志位の話を聞く限り、共産党は変化の望みは極薄ですし、れいわに至っては最早政治をやりたいのではなく山本太郎の売名のための道具と化してる感が否めませんが…。
しかし、極端な一党優位の政治はいずれ必ず汚職やマンネリ化が起こり、国の衰退を招きます。右派の自民党と対照的な左派の最大政党の立憲には早くまともになってもらわなければなりません。
懸念が無い訳では無い
とはいえ懸念が無い訳では無く、それが前述したれいわの存在です。
筆者が見たところ、少なくともれいわの存在意義は唯の山本太郎の売名の道具なので、れいわ自体はそこまで脅威ではないのですが、問題はそれを支持する人の存在です。
比例とはいえ議席を獲得し、結果的に議席の数を増やしました。まあ、元々1議席だったのが3議席になっただけですが…。
れいわの政策は共産党と並んで、極めて極左的な政策です。また、財政規律を無視したような無理のある経済政策も特徴です。
つまりどんなに自己研鑽しても手元にお金が残らない、でも無理のある経済政策のせいで生まれたつけのせいで税金だけは高い、という赤く暗い未来にしてしまう可能性があります。
フリーランスにとってこれ以上なく生きづらい世の中になってしまう恐れがあります。
今回の衆院選でこの「極めて極左的な政策と無理のある経済政策」を支持してしまう人間が少なからずいる事が明らかになりました。今後第二、第三のれいわが出てきた時、フリーランスエンジニアにとって冬の時代を迎える可能性があります。
なるなら今が良い
流石に今から次の総裁選の勝敗は予想できないとはいえ、次の総裁選前は4年後。結構時間はあります。
4年あればかなり実績も詰めますし、余程の馬鹿が政権を取らない限り、この4年の実績を基に充分これからも食べていけると思います。
経済もこれから回復して、案件もどんどん増えていくと思われます。フリーランスのITエンジニアをやるなら今が一番だと思います!